習作

ラジオ探偵シリーズ0

ラジオ探偵シリーズ0
ラジオ探偵ねじまきねじおの誕生

はじまりましたーねじまきラジオ、おかもとです。
もりです。
いやあ、誰が聞いてんだって感じのこのラジオですが、どうですか?
楽しいね。思ったより再生数があるみたいで。
そうそう、前回も百回くらい再生されてるみたいで。ちょっと慣れてきて再生数まで気にし出してね。
この話ちょっと長いなとか反省会始めたり。
プロ感出してね。ほんとおまえら誰やって感じやのに。
ほんとに。もりさん自分で何回も聞いて再生数稼いでないですか?
正直何回か聞き直してるから十回くらいは僕のクリックかもしれん。
僕も確認のために何回か押してるんでねー、実際どれくらいの人が聞いてるのかちょっと心もとないですねー。さて、日々まわりでミラクルが起こることで有名なもりさんですが、最近はどうですか?
最近ねー、これはちょっとインパクト薄いんやけど。
お、それでも毎週何かしらあるんですね。
昨日ちょっと気分が落ち込んでてね、湯船に浸かりながら長渕剛のトンボを歌ってたわけですよ。
おお、気分が落ち込むとお風呂でトンボを歌うんですね。その時点でやっぱちょっと変な人だわ。
それも熱唱ね。それでまだ歌いながら気分良く出てきたわけ。
ほうほう。まあここまではいつも通りのもりさんということで。
ほんでテレビつけたらちょうど。
ちょうど?
テレビの企画で長渕剛のトンボを歌いきれってのをやってるんさ。
おほー、見事にシンクロしてたわけですね!
まあ、そんくらいかな。たいしておもしろくなかったね。
いやあ、家の中でトンボ熱唱してるあたりでもうおもしろいですよ。
それ僕がただの変人ってだけちゃう?
それはそうやからええやん。
お、なかのさんがようやく一言発しましたー。ここで1曲、みんな大好き「オムライスのうた」を今日もかけさせてもらいます。

収録が途切れると共になかのは大きなくしゃみをした。薬局の受付をしている彼の母によればようやく花粉症の患者数が減り、仕事が楽になってきたところなのだが、それと入れ替わるように彼は花粉症を発症した。
「なんで今更やねん」
「知らんけど。何花粉やろ」
「今だとヒノキとかじゃないですか?ちょっとトイレ行きます」
おかもとは鼻をかむなかのの近くにゴミ箱を移動させてから席を立った。
「そういえば昨日親が夜ご飯外に食べに行くって言うから車出したんやけどさ」
「また店閉まってた?」
「言うなよ。まあそうなんやけど。何回目やねんって」
「安定のパフォーマンスやね。てかそれラジオで話せよ」
「まあ話すことはいくらでもあるし」
「おお言うねえ。さすが一年で三回もフロントガラスに飛び石くらう男」
「四回な」
なかのはテーブルの上に山になりかけていた使用済みティッシュを丸めてゴミ箱に放り込んだ。
「そういやKくんがあんたの小説読んでえらい感銘受けてたで」
「おお、ほんとに読んでくれたんや。面白かったって?」
「後半涙が止まりませんでしたって言ってた。それであの子影響されて今小説書こうとしてるで」
「部活やめて時間できた結果それかあ、わし悪い影響ばっか与えとんな」
「ほんまに。まあ今度読んだってよ」
「ええけど、わしもまだデビューしとらん素人やけどな」
おかもとは戻ってくるとゴミ箱に溜まったティッシュを見て笑った。
「どんだけ鼻かむんですか」
「ごめんよ、ヒノキに文句言ってくれ」
「お、ちょうど曲終わりましたね」

えー、今日も聞いてもらいました、オムライスのうた。
オムライス食べたくなってもらって。
僕らは別に食べないんですけどね。ねじくれてるわあ。
それよ。さすがに食べろよなこんだけ使わせてもらって。おかもと君はいつも甘い系ばっかりやもんな。
そうですねー、オムライスやったらうちで作るしと思って。
まあそうやなあ。僕もピザばっか頼むし。
上にトマト乗ってるやつ。
トマト嫌いやからそれは全部なかの先生の方にどけるんやけどね。
激選した上でトマト乗ってるやつ選びますよね。
ね、なんでやろ。あれだけ悩んだくせに上にトマト乗ってるかどうかは見落とすっていうね。
用意周到なわりに。
大事なとこで気を抜くみたいやね。
大事なところで気を抜くなということを反面教師で示してるのかな?というところで、今日もテーマ1、いきますか。
あ、ちょっとその前にいいですか?
お、なかのさん、珍しいですね、なんですか?
ようやくこのラジオにもファンができたみたいで、メールが届いてたんですよ。
おお!それは嬉しい!
どんなメール?面白いって?
えー、読み上げますね。ペンネーム雨上がりさん。
決死隊かな?
えー、おかもとさん、もりさん、隠れキャラのなかのさん、こんにちは。
こんにちは!
こんにちはー。というか隠れキャラなんですね、なかのさんは。
いつもひねくれた日常会話、楽しく聞かせていただいてます。
ありがとうございまーす。
これは褒められてるんかな?
私はもりさんの不運話が大好きです。私もついてないと自分で思っていたんですが、私なんて目じゃないほどの不運の連続を笑い話にできるもりさんのおかげで希望が持てました。えらい大げさやね雨上がりさん。
僕らのラジオに希望を求めてる人もいるんですね。
ちょっと荷が重い気がせんでもないけど。みなさんの希望になれるようにこれからも頑張ります。
頑張って不運を集めますってことかな?えー、続けます。ところで昨日、子供にこんなことを訊かれました。お母さん、虹ってどうしてあんな形をしてるの?私はアーチ状の虹の形に疑問を覚えたことがなかったので驚きました。そういえばどうして虹はアーチ状なのでしょう。
お母さんなんですね雨上がりさん。それはねー、僕らに訊くよりもググった方がいいと思いますよー。
まあそうなんやけど、もり先生は子供たちを相手にしてるわけやん普段。もし訊かれたらどう返すんかなと思いましてこのメールを読ませてもらったわけですが、どうですか?
えー、地球が丸いから?
あー、なるほどね。地球の円周に沿って曲がっていると。実際どうなんやろ、虹が七色に見える理由なら説明できるけど。
お、さすがおかもと君。では何故虹は七色に見えるのでしょう。
あれは光の波長の違いですよね。太陽光はいろんな波長の光が混ざってて、それが重ね合うから白、というか透明に見えるけど、空気中の水滴で屈折したら、いろんな波長の光が屈折率によってそれぞれ別の角度に進んでいくんですよね。波長の長い光はちょっとしか曲がらんけど、波長の短い光はいっぱい曲がるから、長い赤とかは上になって短い青とかは下に、あれ、逆ですか?
逆やね。虹は太陽とは反対の方向にできるから、雨粒で反射した光を見てるわけ。てことは、光は入る時と出る時、二回屈折してるんやね。だからあんまり曲がらない赤色系が下になって、よく曲がる青色系が上に来る、でええかな?
もりさん正解。ただ質問は何故アーチ状なのかってことだから、そんなドヤ顔しなくていいですよ。
そうやったな。で、なかのさん調べてきたん?
一応調べてきました。何故虹がアーチ状なのか。虹は、僕らにはそこにしか見えないんやけど、実はそこら中にあるのかもしれんのやね。
え、どういうこと?
えっとね、虹がアーチ状に見えるのは、僕らが見やすいからそう見えるってだけなんだよね。というのは、太陽、水滴、観察者の角度が、ある一定の角度になったときに、屈折された太陽光が強い光として観察者に届くわけ。その角度がだいたい42度やったかな。つまり、42度の角度の光が僕らには見えやすいから、あんな形に見えるってこと。
へー。だから虹に近づこうとしても近づけないわけですか。
そうそう、42度の場所は観測者の位置によって変わるからね。てことはさ、考えようによってはこの世界全てが虹に覆われてるって考えられるよね、見えないだけで。
おー、でましたね、なかのさんのロマンチック思考。
でもさ、アーチ状じゃない虹もあるやん?まっすぐな虹。地震の前触れとか言われるやつ。
あ、さすがもりさん、ねじれ者代表、痛いところつくね。
まあね、つっこんどかんと。地震雲とか気になるし。
それもちょっと調べましたよ。どうもそれには環水平アークって名前がついてまして。
急にかっこええな。
でしょ。ほんでこれは虹とは逆に太陽側に現れるんやね。これは太陽の高度と雲を構成する氷結の向きが条件みたい。
で、なんでこっちはまっすぐなん?
……それはちょっとわからへんけど。
あかんやん。
せやけど、なんで気分良く終わらせてくれへんの?
気になるやん。
ならググれや。
はい、というわけで、この辺で音楽かけまーす。

おかもとは音楽をかけると同時に笑い出した。
「せっかくいい感じやったのに」
「気になったんやから仕方ないやん」
「まあまあ、良かったんちゃいます?テーマ1すっかり飛ばされたけど」
「それな。先言っとけよ」
「たまには話したかったんやん。というかミステリ書こうとしてるんやけどネタが思いつかなくてね、できればみんさんから集めたいとかいう下心があったわけやけども」
「それ言っとかなあかんやん」
「まああとで言いましょに、それ面白いですやん。ミステリっぽいネタ集めて三人で謎解きするの」
「ああ確かに。安楽椅子探偵的な」
「あーええかもな。安楽椅子探偵ねじまきねじお」

という感じで

ラジオ探偵ねじまきねじおを誕生させて活躍させたいわけですが如何せん謎とトリックを作るのが難しい。

ミステリの練習をしようと思ってるのでよかったらお付き合いくださあい。

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